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Old Chairman's Blog 前理事長のブログ

男の居場所 投稿日:2014年11月12日

定年退職(4)

定年は必ずやってくる。どんなにそこに居たくても、その日を境にして座るべき机はもうない。

身分証明書を返却し、ささやかな送別会を催してもらい、花束を手に家路につく。その時は、勤め終えたという達成感と、これで自由になれるという開放感をもって家の玄関に入ることになる。

配偶者からは「長い間ご苦労様でした!」という言葉をかけられ、好きなお酒と料理で慰労されることになる。

退職後しばらくの間は、自由で何もしなくてよい時間を楽しむことができるし、配偶者も一緒に過ごせることを喜ぶものだが、問題はその後にやってくる。

男の居場所 投稿日:2014年11月11日

男の居場所(3)

働いているときは、寝る時間と通勤時間を除けば、家庭より会社にいる時間のほうが多い。

しかも仕事は慣れてくるとそれ自体が楽しく、職場が快適ゾーンになる。そこに行けば机があり、仲間がいてやるべき仕事が待っている。それをこなしている限り、誰からも文句を言われることはない。

だから少々の体調不良のときも無理をしてでも会社に出ようとする。そして仕事が済んで帰るのは家庭だが、そこは仮の宿のようなもので、家族、特に配偶者とじっくりと向き合うことはない。

家に帰れば、食事をし、時間があれば新聞を読んだり、テレビを見てしまう。夫婦の会話はあまりない。

職場の仲間や部下たちとは、仕事を通じていろいろ話し合って、彼らがどんなことを考えているかは手に取るようにわかるが、肝心な配偶者のことは案外解らないものだ。むしろ解ろうとしないというのが正直なところだろう。

日記 投稿日:2014年11月10日

ベルリンの壁の崩壊から25年

1989年11月9日にベルリンの壁が崩壊して25年。記念日にあたる昨日、ドイツでは盛大な記念行事が行われたようだ。

私は、たまたまその1週間後にベルリンに立ち寄る機会があり、その歴史的な瞬間に立ち会うことができた。

ブランデンブルグ門の周辺にはあふれるような数の人が統一の旗をもって集まり、東西冷戦の終結と平和の到来を歓迎していたのが印象的であった。

それから25年。世界から紛争が絶えることはなかった。

しかし、それは資本主義対共産主義というイデオロギーをめぐっての紛争ではなくなった。資源、民族、宗教などを巡って、新たな紛争が各地で起こっているが、アメリカにも国連にもそれを収める手立てはない。

世界はこれからどちらの方向に向かっていくのだろうか。

政治と経済 投稿日:2014年11月7日

議員定数

アメリカの中間選挙を見ていて、改めて日本の議員定数が多いのに驚いてしまう。

アメリカの議員定数は、上院が100人、下院435人、合計535人だ。

それに対して日本では、参議院242人、衆議院480人、合計722人にのぼる。

人口比で見ても、日本の人口はアメリカの半分だから、単純計算してもいかに日本の議員定数が多いかが解るというものだ。

ところが日本では、議員定数の削減は一向に決められないでいる。

1票の格差是正よりも削減を図って欲しいものだ。

日記 投稿日:2014年11月6日

アメリカの中間選挙

11月4日に実施された米中間選挙で共和党が躍進し、上下両院で共和党が多数を占めることになった。

選挙前から民主党の苦戦が伝えられていたが、それはオバマ大統領の外交政策等に対するノーという国民の声に他ならない。

6年前に「change」を掲げて、就任当初は70%もあったオバマ大統領の支持率は、選挙前には40%前半に低迷しており、その不人気がそのまま選挙結果に反映されているようだ。

米国民は、オバマ大統領に希望し期待した反動として、失望も大きかったのだろう。

これにより、オバマ大統領のレームダック化は避けられない見通しとなり、

決められない国会運営が続くのか。

男の居場所 投稿日:2014年11月5日

家庭は「快適ゾーン」か?(2)

快適ゾーンとは、そこにいると快適なためにずっとそこにいたいと思う領域である。

それは“自分はこういう人間である”と思っている「自己イメージ」に合致しており、その自己イメージ通りに行動できるということである。

自然体で無意識のうちに自分らしく振舞える居心地の良い領域である。

居心地が良いものだから、人はそこに居続けたいと思うものだ。

そして、そこから出て行けば、居心地が悪くなって、もとの快適ゾーンに帰りたいと思うものだ。一般的には、私たちは結婚後はずっと家庭と職場を両立させているが、定年までの長い期間の家庭と定年後の家庭は同じものだろうか?

男の居場所 投稿日:2014年11月4日

居場所を変える(1)

人は一生をかけて自分の居場所を変えていく。

幼児の時は父母のいる家庭。学齢期になると学校。

社会人になると会社や官公署、団体など。

しかし、そこに一生いるわけにいかない。

ある年齢に達すると定年退職という儀式が待っている。

それから多くは家庭に入るが、そこは心理的には必ずしも自分の居場所にならない。

ここでいう居場所とは、“快適ゾーン”すなわち、そこにいれば快適で、自分らしく振る舞える居心地の良いゾーンだという意味だ。

快適ゾーンだから、人は外にいるとそのゾーンに帰りたいと思うし、また帰っていく。

私たちは、定年退職後は家庭に入るが、そこが本人の快適ゾーンという意味での居場所になっているのだろうか?