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Old Chairman's Blog 前理事長のブログ

ソフトパーク前理事長・織田善行氏のブログ記事です。
2014年7月から2016年10月までの間に、当法人における思いや信念について織田氏が日々綴ったものです。

男の居場所 投稿日:2014年12月17日

結局いままで通り!(17)

人はどんなことにも適応できる。

会社の中で、先が見えてきたとき一時的には悩むが、自分には新しい道に踏み出すだけの勇気も才能も無いと悟って、そのまま会社に留まる決心をする。

しかし、そのときには、それまで山を登ってきたときのような情熱もエネルギーもない。顔から生気が消え、周囲から見ても昔の華やいだ雰囲気は漂ってこない。競争から降りた人間の生活の知恵として省エネを決めてかかることになる。それが新しく被る仮面だ。

しかし定年までの時間は長い。永遠に続くように感じられる時間だ。

政治と経済 投稿日:2014年12月16日

若い人の低い投票率(2)

今回の選挙で気になるのは52.66%という投票率の低さである。

特に若い人たちの投票率が低いのが目立った。

彼らは、個人的なことには興味があるが、政治には興味をもたないのが特徴だ。

私が関係する大学の学生たちに聞いても、今回の選挙で投票に行くと答えた学生は少なかった。彼らは、選挙に行かないことで、自分の将来を他人の意思決定で決められているということに気付かなければならない。

一方香港では、民主的選挙(自分たちで自由に代表を選ぶ権利)を求めて学生たちが2か月間にわたって道路を閉鎖して当局(さらに中国政府に)と対峙するという行動に出た。

それが当たり前にできる日本では、選挙に行かない若者が多い・・・

このギャップは何が原因なのであろう?早く目を覚まして、政治に興味をもってほしいものだ。

政治と経済 投稿日:2014年12月15日

自民党の大勝(1)

12月14日に実施された衆院選挙で与党が大勝し、政権基盤はゆるぎないものになった。解散直後に行われた世論調査でも自民の圧勝が伝えられていて、そのアナウンスメント効果が注目されていた。

自民に有利に働く(自分もその波に乗りたいという心理がはたらくか、自分が投票しなくても大勢に影響しないだろうから棄権する)か、野党に有利になる(自民が大勝することにブレーキをかけたい)か、どちらに転じるか興味があったが、どうやら波に乗った人が多かったようだ。

もし選挙があるとしたら、懸案となっていた1票の格差是正と定数削減が行われたうえで実施されてしかるべきだった。

しかし、それらには手を付けられることなくアベノミクスの是非を問うという形になってしまった。そして、国民はそれにイエスという答えを出した。

安倍首相は、国民の信任を得たとしてアベノミクスの推進を行うだろうが、それ以外にも、集団的自衛権の行使をめぐる憲法解釈変更から憲法改正に一歩踏み出すことが考えられよう。

矢は放たれたと見るべきだろう。

男の居場所 投稿日:2014年12月12日

仮面を被る(16)

自分が出世競争に敗れたと自覚することはつらいことだ。

それはその人にとって大きな挫折経験になる。

会社に留まる限り癒されることなく心の傷として残る。

それまでは、どちらかというと順風にのってきたものが、一挙に逆風が吹いてくるように感じるのだ。

周囲から“あの人は競争に負けた”といううわさが聞こえてくると、いっそうその“寒さ”が身にしみてくるが、そこは我慢を決め込んで知らん顔をする術も身についてくる。

いわば仮面を被ることになるのだ。

男の居場所 投稿日:2014年12月11日

あきらめる(15)

そのときに人は悩む。

“このまま会社にいても決してうだつがあがらないだろう。

それでいいのか?転職をしたら”という考えが頭をよぎる。

しかし、転職してもそれまで身に着けた知識やスキルを活かしていけるだけの自信はない。どうしたものか、と悶々と悩むことになる。

そして、多くの場合は今までの道を選ぶことになる。

選ぶと言うよりは他の道を選ばないという決断をするのだ。

そして決してハッピーではないが、仕方がないと諦めてしまう。

男の居場所 投稿日:2014年12月10日

こんなはずではなかった!(14)

下り坂の風景をもっと具体的に見ることにしよう。

40歳を超えてくると、会社や社会における自分の立場が見えてくる。

同期入社で選抜される人とそうでない人が分かれてくる。

ほとんどの人は“そうでない人”の分類に入る。

そして、“なんであいつが昇進して自分は取り残されるのか”と怒りのような感情がこみ上げてくる。しかし、それを誰にも話せないし、そっと自分の胸にしまっておくしかないのだ。

そして、何食わぬ顔をして残りの会社生活を送らねばならないことを悟るのだ。

男の居場所 投稿日:2014年12月9日

下り坂で見える風景(13)

下り坂にさしかかって来ると、見える風景も変わってくる。

上り坂のときは、周囲の風景を見る余裕もなくただひたすら頂上を目指して登っていった。視界に入るのは、登っていく道中の近景だけであった。

しかし下りに入ると、足元の近景だけでなく遠景も見えるようになってくる。

そして、変化していく風景を楽しむ余裕がもてるようになる。

しかし、下り坂では、登るときほどエネルギーは使わないのだが、登るときに体力を消耗したものだから、疲れを残したまま下ることになる。

そして、登っているときに感じたワクワク感はもうない。

男の居場所 投稿日:2014年12月8日

下り坂(12)

しかし、それ(ピーク)もつかの間のことだ。

そのうち(近い将来)手に入る、と思っていた“輝かしい将来“は、だんだん遠ざかっていくだけでなく、体力のほうはどんどん衰えていく。

自分が下り坂にさしかかっていることを認めることはつらいことだ。

それが見えてくると、今度は「定年までなんとか勤められればよい」と思うようになる。そのときにはもう下り坂の中途に差しかかっているのだ。

真上にあった太陽は西に傾きかけ、上り坂のときには自分の後ろに見えた影は、自分の前に見えるようになる。

男の居場所 投稿日:2014年12月5日

人生の正午(11)

ユングは、人生の折り返し点を40歳とし、人生の正午という言い方をした。

太陽は真上に輝き、自分の影も映らない。人生で一番輝いているときだ。

しかし、それを実感できることはまずないだろう。

なぜなら、体力のほうは40歳になるまでにピークを過ぎるが、仕事を通じての会社内での地位や社会的立場はその後も上がり続けるから、ピークはもっと後にくると思ってしまうからだ。

つまり、肉体的には“もう若くない”と感じても、精神的には“まだ老いていない、これからだ”と将来に対して楽観的になることができるのだ。

男の居場所 投稿日:2014年12月4日

頂上の風景(10)

上り坂のときは、人生はバラ色に見えた。

努力次第で、もっと良い未来が拓けると素直に感じることができた。

今よりももっと良い未来が待っていると。

頂上に達したときに見える風景を期待しながら山を登ってきた。

きっと360度パノラマに違いない。

しかし、登りきったと思われるところに着いても必ずしもバラ色には見えない。

むしろ後になってそこが頂上だったと気づくのではないか。

しかもそこに留まれる期間はそう長くは続かないものだ。

やがて下山の時期に入る。

体力はだんだん衰えてきて、無理がきかなくなってくる。

すべてのものが以前のように生き生きとは見えない。